映画ビースト観てきました
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※書いてある内容は映画文豪ストレイドッグスBEASTを観た太中の女の主観かつネタバレ全開です。
1/8、公開日の翌日に太中字書きさんと二人で観に行ってきました!
最初にスタンスを書いておきますと、「映画面白かった!」「特典小説面白かった!」です。
エンドロール後のアレで胃がやられて劇場出てすぐコンビニにソルマック買いに行きましたが、頭と心は大丈夫です。胃は間違うことがあっても頭は間違わないです。
なので、そういう、(いてて…)あの映画と特典の内容に(太田胃散、太田胃散…)ぜんぜん傷ついてないよ余裕~☆っていう人間が(胃液めっちゃ上がってくる)書いているんでですね、その時点でnot for meだという人は読まない方がいいです。
そもそも小説版ビーストに対しては、つい最近までアンチ寄りでした。
私は文スト沼にドボンしたのが遅かったので、でっぷるの特典ではなくビーンズ文庫版で読みましたが、初めて読んだ時期は、絶賛ジャンルはまりたて!太中がいちゃいちゃしている創作物を毎分毎秒浴びていたい!同棲話が読みたい!結婚話が読みたい!デートしているだけのお話あと百万冊くれ!というハッピーBLジャンキーだったものですから、「太宰がすごく傷ついた顔した後に死んだ」「そんな大きな出来事があったのに中也がどういう立ち位置だったのかよく分からないというかちょっとしか出てない」「ほんとにちょっとしか出てなくて何を感じ何を考えて生きていたかも分からない」というのが、読後に去来した素直な感情第一波で。
その去来した感情第一波で「……?」「……??」「……???」ってなりながら作者あとがきを読んだら、「私たちの世界へようこそ」とか書いてあったので、「あ、もーーダメ」ってなっちゃったのですよね。先生それは駄目よ、同人誌が太宰を死なせてもそれは【別物】にできるけど、先生が太宰を死なせたらそれは【公式】なんですよ……とか思ったところで考えるのやめて、以降読んでなかったですビースト。
実写映画化が決まって、割と最近のカフカ先生のツイートで、「脚本担当しました。完璧です」と仰っているのを見て、そこからビースト大丈夫になりました。11月8日のツイートですね。……いやほんとに最近じゃねーか!よかったな映画ビースト観に行ける体になれて!よかったです。
「if世界の創造は楽しい!刺激的で衝撃的であればキャラの精神性が多少ブレてても構わない」ということなのかとずっと思っていたのですが、「完璧です」というのは、「文豪ストレイドッグスとして完璧です」ということ?と思ったんですよ。じゃあ、ビーストの登場人物全員、原作の文豪ストレイドッグスの精神性のままで、全ての行動についてそれが必然である理由がちゃんとあるということか、と思ったんですよ。ビーストの太宰は別物として書かれたわけじゃなく、本物の太宰があのフィールドに置かれたときに取った行動の記録、だと。じゃあ観なきゃ!ってなりました。まぁ、もともと100%私の邪推にすぎなかったのかもしれないですが、そこは見逃してください。
そう思って観始めたら、もう、エンドロールまでは本当に常に「最高最高面白い最高それそれ最高わかるわかる最高超面白い超いい映画早くもう一回見たい」と思いながら観ていて、バーのシーンも太宰が飛び降りるシーンも「うんうん必然必然それしかなかった頑張った!頑張ったな!おまえが山の神だ!(?)えらい!もう休め!よくやった!好き!」って感じだったのですが、エンドロール後の中也と敦と鏡花ちゃんとドス君の行動で「!?!?!?!?」ってなりまして、「愚かな中也地雷です!!!」ってなって、とりあえずゆっくり考えよう…!と持ち帰り案件にいたしました。大前提としてキャラの精神性は改変されていないとするなら、必ずなるほどザ・ワールドできる道筋があるはずだ!必ず辻褄は合う!と信じて…!Stayしがちなイメージだらけの頼りない翼でもきっと飛べるはずだと信じることにしたのでした。
ちょっと書きながら考えます(考えてから書け)
ドス君について
太宰は、この世界の秘密を知る者が太宰+芥川+敦の3人になったから世界の崩壊を防ぐために退場したわけですが、実はドス君も世界の秘密を知っていて、つまり元々「1+2=3」ではなく、「2+2=4」だったんですよね。太宰1人が退場したところで、「4-1=3」のまま。もう1人退場してもらう必要がある。ドス君が「世界の秘密を知る者は僕一人でいい」みたいなことを言っていたので、1人じゃなく2人とも消えてもらって、「3-2=1」にしたいということですね。
それは分かるのですが、「ドス君の存在を太宰は知らなかったの??」っていうのと、「ドス君にはこの世界の崩壊を防ぐ動機なくない??」っていうのが引っ掛かりました。そこをちょっと妄想していきます。妄想なので注意ですよ。
■そもそもなんで世界の秘密を知ってる?
太宰が「自分の異能で特異点を発生させて、現実の自分から記憶を受け取った」と話してましたよね。小説版読んだときは「特異点を発生させるとなんでそんなことができるんじゃいご都合だな」と思ってたんですが(さてはアンチだなオメー)、太宰の異能無効化のように自分の異能同士をぶつけることができる自己矛盾型の異能で起こす特異点は、「異能力Aと異能力Bがぶつかりあったとき稀に想定外の現象が発生する」方の特異点と違い、延々と異能が無限循環してエネルギーが膨大になり、空間歪曲が起こり、最終的にその異能者はその空間の歪みへと消えてしまう……的なことになるのですよね?(ストブリの研究所で行われていた実験の話)
この空間の歪み(亀裂といってもいい)を利用して記憶の受け渡しを行ったとして、そうすると、ドス君も『自己矛盾型の異能力者』ということになりますよね。
だから、太宰と同時期か、太宰より前から知っていた、ということですよね。
■太宰はドス君の存在を知らなかったの?
俺たちの太宰治に限って、「知らなかった」なんてことないでしょ……って思いたいんですけど、原作世界線の太宰もまだドス君の異能力が何なのか知らないし、「これから『白紙の文学書』を求めて敵が現れる」と言っていた、その敵たちの一人にいる強敵、くらいの認識だった可能性もありますね。世界の秘密を知る者がもう一人いる、ということまでは想定していなかったかなぁ。俺たちの太宰治に限って……って思いたいんですけど……。でも、劇場パンフのインタビューでカフカ先生が「エピローグが沢山浮かんで取捨選択せざるをえなかった」「悪役を作るのが作家の本懐」と仰っているのと、太宰の頭脳に頭脳戦で唯一対抗できるキャラとして元々描かれているので、この物語においては、ドス君が世界の秘密を知る者だということに太宰は気づけなかった、と仮定した方が筋が通るのかなと思います。
ドス君の勝ちというわけではないです。彼を倒すために芥川と敦を用意し、戦えるように仕上げて行ったわけなので。二人ならドス君を倒せる、と思っていたんじゃないかな。
■ドス君はなんでこの世界を守りたいの?
織田作という動機がある太宰と違って、ドス君にとっては別にこの可能性世界がどうなろうとしったこっちゃねーんじゃねぇかと思うんですけど、まして「採用されなかった方の世界」ということを認識しているならなおさら。なんで崩壊を防ごうとするんでしょうね。
ドス君も太宰と同じように、自己矛盾型異能の特異点を発生させて空間の歪みから別の世界の情報を取り出す、ということを日常的に行っていたと仮定すると、彼の最終目的である「異能者のいない世界を作る」ためのあらゆるプランとアクションの【実験場】として残しておきたいのかな?と思いました。だから世界を崩壊させる方法を知っているのは自分一人でいい、と。敦と芥川は、誰かに秘密を話すだけで簡単にドス君の【実験】を中断させて全部台無しにできるわけですから。
太宰について
■いつから世界の秘密を知ってたの?
ちょっと劇中で「○○年前」みたいなワードが何回か出てきたのですがよく覚えてないので(そこ大事なとこ~!)、大間違いかもですが妄想なので許してください。
私は、織田作のことを知って思い悩み始めたのとは別に、「他の世界線からの情報の授受」は物心ついた頃にはもうやってたんじゃないかと思います。
まず、並外れて高い知能を持った赤ちゃん治くんが誕生して(キャワ~~♡♡)、でもこの時点ではまだ「並外れて高い知能を持った子供」というだけで、太宰の異能力って、自分以外の異能力者に出会わないと、そして出会うだけじゃなくてその発動現場に遭遇し、それを無効化しないと自覚できないので、何らかのトラブルに巻き込まれて、そこで知ったと思うんですよね。「あ、僕って異能力を無効化できる異能力者だ」って。
頭のいい子供なら、必ず考えると思うんですよ、「異能力を無効化できる異能力を無効化したらどうなるんだろう?」って。
特異点については、その存在がかなり秘匿されているらしいので、その知識はなかった可能性の方が高い。そしてあの性格なので、やってTryする。なんかめちゃめちゃ苦しい!(※イメージ)何これ!でも『何これ』が解消されないと気になるから何回も試しちゃう!体中が傷だらけになってもやめない!そして特異点発生!空間が歪み、別の世界の存在を知る…。
他の世界線の太宰治も、当然同じことを試したはずなので互いが互いにアクセスした結果、「記憶の授受」という【想定外の現象】が可能になったのかなぁ。
一つの課題に対して、いくつもの世界線の太宰治の知識と経験を参照することができる=何千年も生きたのと同じ=二千歳の仙人
■原作の世界線の太宰はビースト世界線のことをどう思ってるの?
ビ太宰が「記憶を受け取った」とは言ってますが、原作太宰は別に織田作が小説を書いている世界を守って死んでくれという意図で記憶を渡したわけではないと思ってます。
上述の通り、複数の可能性世界と、採用された一つの世界(原作世界線)の間で記憶というか情報の授受は日常的に行われていると思っているので、渡したことに他意はない。ただ、もし記憶だけじゃなく自分の身体がビ世界線に行っていたら同じことするだろうな~、とは思ってそう。でもそれはたらればの話であって、現実は、原作太宰の生きている採用された世界線では織田作は死んでおり、死者は生き返らず、別の可能性世界で生きていたとしてもその世界線が現実として採用されるわけではない。つまり原作太宰にとっては、ビ太宰が何を考え何をしたところで、何も変わらない。だから干渉もせず、ただ記憶の受け渡しだけを続けている、と思います。
■「織田作が生きて小説を書いている唯一の世界」だとなぜ分かる?
この発言から、ビ太宰は、というか全ての太宰は、原作世界と全ての可能性世界にアクセスし、情報を受け取れるわけで(一切受け取らないことにした太宰、とかもいるかもしれないけど)、原作太宰に限らず、織田作が死んだ世界線の太宰は、採用される現実世界で織田作を救う方法がない以上、やっぱり誰もビ太宰に織田作を救えとは強要しないと思うんですよね。ただビ太宰にしてみたら、何十、何百、何千通りの可能性世界を見ても、織田作が死ぬ、見すぎてまだ会ったこともないのに織田作にクソデカ感情が育つ、そして自分のいるこの世界だけが、織田作が生きて小説を書ける世界だ……!ってなったら、もはや他の太宰に言われなくても自分で自分に使命を課してしまうよな、と思いました。
■中也に対して「やりすぎた」自覚はある
あの「やりすぎた」発言は、あの場で立場の差で黙らせたこと一つに対して言っているわけではない(不自然)ので、中也が自分の計画の初期段階で駒として役立ち、計画の中盤~終盤においてはどちらかというと【邪魔にならないように】中也の人格形成に干渉してきたこと、そうして出来上がった今の中也を最後に置いていけばどのようなことになるのか想定できているうえで計画にとって「考慮外」としたことに対して、「やりすぎた」と言っているのだと思いました。
記憶を受け取っている以上、中原中也という存在への情は存在していると思うし、採用された世界線での中原中也はどのような経験をたどって自分とどのようにかかわり、そしてどのような人間性を獲得しているか、全部分かっているはず。けれども、その中原中也になられてしまうと、「織田作が生きて小説を書いている唯一の世界」を守る目的の邪魔になる行動をする。だから、一本芯の通った中原中也として完成しないように側に置き、干渉してきたのでは、と思います。
太中の女としての願望を言っちゃいますと、「中原中也が壊れても考慮外とすること」があまりにも難しいからこそ、ビーストの世界たった一つしか、可能性として存在していないんだと思う。思いたい。ビ太宰にとっても「本来あるべき中也」の姿を知っているから、相当の逡巡を経てきたのではないかなぁ。だから敦君の前でぽろっと「やりすぎたかな」なんてこぼすのでは。中也が「二重人格」と言っていたのも、「本来の中也を好ましく思う自分」と「本来の中也にならないように壊さなければいけない自分」との間を行き来していた姿だったのでは。
中也について
■どうしてそうなっちゃった?
エンドロール後のアレには、ほんと第一波の感情は「愚かな中原中也地雷です!」で、速攻ソルマック飲んで胃の粘膜を保護したんですけど、
あの中也は、太宰の計画の邪魔にならないように調整された中也だと考えると、そうなるのかなぁ…という気もします。
特典小説を読むと、原作太宰が織田作と会ったのはストブリ後でしたよね。ビ太宰が龍頭抗争中には計画を始めていて、あの時点で中也からの相棒としての信頼を得ていないので、でも汚濁を使うことができるのでヴェルレェヌを倒すまでの一連の出来事はあったと考えます。
そもそも、採用されている世界線、つまり【正解】の世界があるということは、並行世界の位置づけは同等ではなく、順位一位に原作世界線があるということなので、原作世界との差異が大きすぎることは可能性世界にはないと思うんですよね。「if」と言っている通り、一部のピースを入れ替えた先に転がり落ちる結末、それが、採用されなかった世界、可能性世界だと思います。
だからストームブリンガー自体は出来事としてあった。太宰と中也が二人で解決し、その功績で二人は幹部候補になり、龍頭抗争を二人で解決し、その功績で二人は幹部になった。そして森さんをどうにかこうにかして首領の椅子から降ろし、太宰が首領になった。
十五歳(マフィア加入)→ストームブリンガー(スキル汚濁習得)→原作世界で太宰が織田作と会ったのでビ太宰が織田作の情報を得られるようになる→この頃からビ太宰が不安定になり、それまでと一変、出世目的の行動を取るようになる(ここで中也から太宰への不信感が育つ)→龍頭抗争で汚濁を使うよう言われて出世のダシにされると思い「信用できるわけねぇだろ」と言ったが、太宰の態度にストブリまでの太宰の姿を思い起こし、信用して汚濁を使う→ところがその後太宰はどんどん出世して自分を「相棒」として尊重する態度も取らなくなる→「二重人格のような」太宰に振り回され続け、それでも「言わないだけで何か考えがあるのでは」と思って付き従って来た→何も言わずに太宰自殺→首領になったが、その時点でポートマフィアは政府と肩を並べるほどの巨大な力を保持しており、太宰が持っていていつか種明かしされると思っていた「目的」は永遠に不明。向かうべき場所のない状態で最高権力者として過ごす日々→気に障った組織を破壊し暴れる→拘束され監禁される
ということですかね……?全部妄想ですが。
龍頭抗争のときからずっと、「太宰には目的がある」、「その目的はこの太宰をここまで思いつめさせるほどの大きな事柄であり」、「その達成には自分(中也)が必要不可欠である」ということを示唆されてきたわけで、次第に中也にとっても、それは目的になっていたと思うんですよね。原作世界で森さんから教えてもらった目的と違い、「あることは分かるが内容を教えてもらっていない」ので、中也は来たるべきそのときに備えていたのではないかと思います。そう動いてくれないと困るので、そう思ってくれる程度には、自分に執着させるよう太宰は中也に干渉してきたとも思います。
そう考えると、あの行動にも納得できました。嫌ですけどね。嫌ですけど。
■でも中也が探偵社を襲ったり、敦と芥川が争ったら、「織田作が死なない世界」という目的が破綻するのでは?
中也がああなっちゃうことも「想定した上での考慮外」にしたとすると、中也が鏡花ちゃんを唆したところで、敦を唆したところで、「織田作が死なない世界」に傷はつかないという確信が太宰にはあったということですよね?ドス君が中也を唆してああなった、という可能性もありますが、その場合は太宰君の読み負け、という話で終わりです。
俺たちの太宰治は読み負けたりしないので、中也がああなることまで織り込み済みだったということに一旦します。
鏡花ちゃんがなぜ探偵社に復讐することに同意したのかさっぱり分からんので、敦のことをなんかダシにしてそう誘導しただけなんじゃないかな~と思ってます。そして、敦のことも鏡花ちゃんをダシにして誘導しようとした。でも、ラスト、「復讐したくねぇのか?」の問いに対して敦くんは強い目線を返しただけで何も言わずに終わりましたよね。あれは、「芥川は復讐から解放されたが、敦は再び復讐の輪の中へ……復讐とは……Oh……」っていうテーマの提示なのか、いや、それだとなんか単純すぎるので、敦が「鏡花ちゃんを闇から救い出すには自らは闇に身を投じるしかない=ポートマフィアを壊滅させる=中原中也を倒す」ことを決意した目なんじゃないかなぁと思いました。
ポートマフィアを政府に匹敵するほど強大な組織に育て上げたのは太宰ですが、目的の達成後、『白紙の文学書』絡みの戦いには敦と芥川の二人が共闘できさえすれば良いわけで、敦を組織から抜けさせていることからしても、もうポートマフィアという組織はなくていいんですよね。むしろ巨大すぎる悪として、邪魔になる。その首領は間違いなく中也になるだろうから、中也を倒さなくてはならない。なので、太宰は自分が死ぬ前に敦と芥川を強くしておく必要があったわけですね。
後半の芥川と敦のバトルで二人の異能が強化された表現を見ても、心の強度が異能の強度につながるので、銀ちゃんを人質にしていたのも、孤児院に行くなと言ったのも、二人の異能を強くするための布石だったということですね。
そういうわけで、太宰がそこまで読んでいる以上、中也は敦と芥川の二人によって倒される……ポートマフィアは滅ぶ……ということですね……。
ポートマフィアのビル、ランドマークよりデカいですし、明らかに横浜の景色においてバランスが悪く異物のように映るように描かれているんですよ。アニメのときはそう感じなかったんですけどね。だから、あのビルがすっかり崩れ落ちて、ようやく、「織田作が生きて小説を書いている唯一の世界」が完成するのだと思います。
可能性世界の脆さ
可能性世界って、採用されなかった世界ですし、「折り畳まれた世界」と劇中で言われてますから、例えばそれが本の頁だとすると、めくっていっても読まれることなく読み飛ばされる世界ということなんですよね。なんというか、生まれては消えるような、脆い世界だと思っていまして。「3人が同時に知った」程度で崩壊するのがその証拠だと。
そんな世界を、あの手この手を尽くして予定調和に反して永続させようと行動したのがビ太宰だと思うんですが、無理やり延命させたらどうなるかというと、やっぱりどこかに綻びが出てくると思うんですよね。
織田作がうずまきでカレーが辛くない辛くないって不思議がって、もっと辛くしてくれって頼むシーンありましたが、まぁたぶん考えすぎだと思うんですけど、私はあそこすごく不自然だなと思いました。探偵社員として、もう何回も来たことあるでしょ?カレー頼んだことあるでしょ?今さら?って思って。
とっくに出番が終わっていたはずの登場人物に、そのままアドリブで続けさせると、ああいうバグのようなことがちょいちょい起こるんではないかと思いました。
うずまきで始まった取っ組み合いが次のカットで全然違う野外になったのもそういうことですよ笑。
だからあの世界の織田作は、「向かう先も道筋も決まっているのに、書けない」わけで、太宰は「織田作の書いた小説を読めないことが残念だ」と言い残しましたが、おそらく、あの世界線の織田作の書く小説は、完成することはないだろうと思います。
そんな解釈をしました!
このくらい熱量持って語りなくなるくらい面白かったんです。ぜひ観てほしい。
私はどちらかというと漫画の実写映画って苦手で、良い感想抱いたことほとんどないんですが、漫画のキャラのこと深く深く考察して再現しようとしてきた役者さんたちが演じてくれたものって全然違うなって驚いたし感動しました。テレビでよく見る俳優さんたちでやり直しても、こうはならないと思います。
特典目的で二周目も行かないとな~と思ってたんですが、今は、早くもう一度観に行きたいな、って気持ちでいます。
ありがとう文豪ストレイドッグス~~~~!!!!
ストブリ舞台とアニメ4期も楽しみです!!!!